大腸ポリープ切除

大腸ポリープとは

大腸ポリープとは大腸ポリープとは、いぼのような病変を指し、良性と悪性に分かれます。悪性はがん、良性はさらに腫瘍性と非腫瘍性に分かれます。非腫瘍性は基本的にはがんにはならないとされ、炎症や過形成(一種の老化現象)に分類されます(最近の研究で右側の大腸にある過形成性ポリープはがんとの関連が指摘されています)。腫瘍性は腺腫と呼ばれ、大きくなるとがんになる可能性があります。

大腸ポリープからがんになる経路について

大腸がんの多くは腫瘍性ポリープの腺腫が徐々に大きくなり、大腸がんに移行していくと考えられています。腺腫は10mmを超えるとがん化しやすいとされ、20mmを超えた場合は大腸がんのリスクが50%以上と報告されています。大腸がんの発症は40歳以上で高まりますが、遺伝的要因もあるため、近親者で大腸がんを患っている方がいらっしゃる方は若いころからの検査をお勧めいたします。


大腸ポリープ切除

大腸カメラ検査ではその場で大腸ポリープを取り除くことが可能です。病理検査でポリープの種類を確定します。ポリープ切除の方法としては、ポリペクトミーや内視鏡下粘膜切除術、コールドポリペクトミーがあり、切除する時に痛みは感じません。ポリープの状態に合った切除法を選択します。欧米からは5mm以下であってもすべての腺腫を内視鏡的に切除することで大腸がん発生が7割~9割抑制できること、大腸がん死亡を約5割抑制できることが報告されており、当院でも切除可能な腺腫はすべて切除することを基本にしています。なお、ポリープのサイズが大きい場合(2cm以上)や、大腸がんで深さがある場合は高度医療機関を紹介させていただきます。

*料金については「大腸カメラ(大腸内視鏡検査)」の「大腸カメラの費用について」をご覧ください。

ポリペクトミーとは

ポリペクトミーとは大腸ポリープに輪っかになっているワイヤーを引っ掛け、高周波の電流を用いて切除します。茎のあるキノコ状のポリープが対象になります。

内視鏡的粘膜切除術とは(EMR)

内視鏡的粘膜切除術(EMR)とは茎のない大腸ポリープが対象になります。生理食塩水を粘膜の下に注入することで隆起を作りワイヤーを引っ掛け、高周波の電流を用いて切除します。

コールドポリペクトミーとは

大腸ポリープにワイヤーを引っ掛けるのは同じですが電流を通さずに切除する方法です。がんではないことがわかっている1cm以下の腺腫を対象にしています。その場では出血がありますが、すぐに血は止まり、後からの穿孔(腸にダメージで穴が開くこと)が少ないとされています。

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